史料 東国太平記

茨城県日立市川尻勝間田佑啓家の文書群中にある「東国太平記」(日立市郷土博物館収蔵)を翻刻して PDF版 東国太平記 として提供します。

本文はA4横長判で65頁あります。

「東国太平記」を読み解き、PDF版を制作したのは、十王町史編纂事業にかかわった日立市十王町の文書調査会のみなさんです。メンバーについては本書の凡例をご覧ください。

本史料の概要について凡例から一部をぬきだして紹介します。

「東国太平記」という表題の書籍としては、杉原親清著、國枝清軒校正による上杉景勝の武勇を記録したものがあるが、勝間田佑啓家文書の「東国太平記」は、それではない。天正年間における佐竹、芦名、伊達、岩城、最上などの諸豪の興亡をまとめた『新編東国記』(「新編東太平記」ともいう、正徳二年(一七一二)発行)という書物があり、本書は、その中から佐竹氏に関する記述を取り出し、さらに佐竹氏や小野崎氏など多賀地方の有力者の記述を追加したものと思われる。本書の成立時期に関しては、文政年間の執筆と思われる箇所が数か所あるが、確かなことは分からない。作者についても不詳である。